バドミントンのダブルスで、ペアの選手に目を怪我をさせたとして選手が損害賠償の支払い命令が発生したというニュースを見ました。
http://news.livedoor.com/article/detail/15513315/
スポーツの世界では怪我は避けることができませんが、損害賠償の発生とは少しばかり疑問に感じます。そうとはいえ、怪我をした選手からすれば、責任は誰が取るのかという疑問も残ってしまいます。
空手でも怪我はつきものです。突いたり蹴ったりするので、怪我の比率はバドミントンとは比べ物にならないくらい多いと思います。
空手で怪我をした場合、損害賠償や責任はどうなるのかについて説明します。安心して空手を学ぶためにも知っておくと安心ですね。
私が目撃した空手であった怪我
空手歴20年以上の私が目撃した怪我の数々をご紹介します。攻撃を当てない寸止め空手でもけっこうエグい怪我もあるんです。
上段突きがあたり、鼻血
上段突きが相手にあたってしまって鼻血が出ることはよくあります。よくありすぎるので、選手もコーチも観客もなれています。鼻にテッシュを詰めて治療完了です。
上段回し蹴りを受けて、失神
上段回し蹴りは相手の側頭部を狙うので、こめかみや顎などの急所にあたってしまうことがあります。フルコンタクト空手やK-1やプライドなどでは上段回し蹴りで一発KOはかっこいいですが、寸止め空手では反則です。
失神した選手はしばらく休憩をして、すぐに試合に戻ることが多いです。
中段逆突きで、突き手を骨折
攻撃をした選手が怪我をするというとても珍しい怪我の種類です。攻撃側が軽量級で、受け手が重量級の体格差が原因の怪我です。
力強くてスピードがある素晴らしすぎる中段逆突きを相手に当ててしまったため、自分の拳が砕けてしまいました。怪我をした選手は、試合中のアドレナリンで痛みがなかったそうですが、試合後に拳を見るとパンパンに膨れていました。即病院へ行きました。
上段突きがあたり、前歯折れる
相手の上段突きが口元にあたってしまって前歯が折れるケースです。顔面をカバーする防具のメンホーを着けていても、着けていなくても前歯が折れる可能性があります。
前歯が折れると歯の神経がむき出しになるので激痛です。骨折と違って、歯は再生できないので折れてしまうと差し歯するしかありません。
上段突きがあたり、眼底骨折
過去に一度だけ見たことがあります。これはかなり重症です。
中段逆突きで攻めたところに、相手の逆突きがカウンターで目にあたってしまいました。相手の突きのコントロールを失っていたことと、カウンターによる衝撃力倍増効果が加わってしまいました。
この怪我は私が大学時代の後輩が試合中になってしまいました。全治2ヶ月の大怪我でした。
強く突きすぎて、肩を脱臼
突きをするときに、強く伸ばしすぎてしまったため肩を脱臼することがあります。普通はこれくらいでは脱臼はしませんが、元々脱臼しやすい選手だったようです。
空手で怪我をした場合はどうなる
空手は相手を攻撃し肉体的接触がある競技なので、バドミントン、テニス、野球などの球技よりも怪我をする可能性は高くなります。怪我をした場合や怪我をさせてしまった場合はどうなるのでしょうか?
ルールを守っているなら責任はない
伝統空手は攻撃を当てない寸止め空手のルールを採用していますが、空手の怪我の多くは組手試合中に発生します。攻撃を当てると反則になるので、選手たちは攻撃をコントロールできるように練習します。
万が一、攻撃があたってしまって相手を怪我させてしまう場合もあります。ルールをしっかり守って恋でないのであれば、怪我をさせてしまった選手の責任は一切ありません。
試合後に相手選手の元へいって、「大丈夫?悪かった」と一言声をかければ済むことが多いです。
スポーツ保険に入っているので怪我は保証される
空手の選手たちは必ずスポーツ保険に加入しています。年間の保険料は大人で約2,000円、子供で1,000円ほどです。
空手で怪我をした場合に、通院などの治療費、後遺症などが発生してもスポーツ保険から支払われます。
空手は怪我が多いの?
攻撃を当てるフルコンタクト空手は怪我はあります。攻撃を当てない寸止め空手は怪我はありません。
どちらの空手も相手を尊重して練習や組手をしているので、歯が折れたり骨折することはめったにありません。打撲や捻挫、擦り傷などは毎月のようにありますが・・・。
今回ご紹介した骨折などは、空手の怪我というよりも事故に近い現象だと思います。怪我が多いから空手は遠慮しようとは思わないでください。
ちなみに私は空手歴が20年以上ありますが、空手で骨折や歯をおるなどの怪我はしたことがありません。ちゃんとした攻撃と受けを身につけることができれば、怪我をすることはありません。
まとめ
いかがだったでしょうか?空手で怪我をした場合や怪我をさせた場合の責任についてご紹介してきました。
結論は、
- 怪我をさせた選手には責任はない
- 怪我をしてもスポーツ保険に入っているから安心
ということです。
空手を練習する方は、空手を始めようとする方は安心してくださいね。