こんにちは。
空手は間合いが大切!
とは、よく言います。
これは本当にその通りです。
どんなに早い突きでも相手に届かなかったら意味がありませんよね。
組手で最も使われるわざと言えば、「逆突き」です。
子どもから大人まで組手の基本は逆突きです。
逆突きを制するものが空手の組手を制すると言っても過言でありません!
https://youtu.be/G-tUFWwSK1Y
でも、逆突きの間合いってそんなに遠くありませんよね?
飛び込んで中段逆突きとかカッコイイのですが、なかなか踏み込めない
空手界のきゃりーぱみゅぱみゅと呼ばれる植草歩選手や渡邉大輔選手のような逆突きはどのようにしたら出来るのでしょうか?
今回は組手の中心技である逆突きの間合いを伸ばす方法をご紹介します。
逆突きはどんな技
空手を練習している空手家にとっては基本中の基本となる逆突きどんな技なのか?
改めて確認してみます。
踏み込みの足と突き手が逆になる
逆突きとは何が逆なのでしょうか?
踏み込んだ足と反対側の手で突くので逆突きといいます。
移動基本の場合は、左足を前に出して前屈立ちの状態で、右手を前に出して構えます。
そのまま、右足を前に出して左手で突くと逆突きです。
組手の場合は、オーソドックスに左手左足を前に構えた場合、
左足で踏み込んで右手で突くことで逆付きになります。
ボクシングでは右ストレートと呼ばれます。
一方で、踏み込む足と突く手が同じであれば、順突きや追突きとよばれます。
体重を乗せることが出来るので追突きはとても強力な威力を発揮できるので、追い突きは空手の奥義と考えています。
組手で追い突きが使用されると刻み突きになります。
刻み突きは間合いが遠く素早い突きなので、逆突きに次いで組手で多用されます。
上段でも中段でも突くことが出来る
逆突きの上段でも中段でも突くことが出来るという特徴があります。
上段を突けば上段逆突き
中段を突けば中段逆突き
刻み突きや追い突きは上段限定の技なので、逆突きで狙うことがが出来る範囲は広いことがわかると思います。
かわいい空手選手として有名な植草歩さんは中段逆突きを得意な選手です。
遠い間合いから相手の懐に潜り込んで中段逆突きを極めています。
なぜ逆突きは間合いが伸びないのか
踏み込んだ足と突く手が逆になる逆突きはなぜ間合いが伸びないのでしょうか?
逆突きの間合いを伸ばす練習方法
それではどうすれば逆突きの間合いを伸ばすことが出来るのでしょうか?
一つ一つ解説していきます。
後足の親指に全体重をかけて床を押す
こちらの2つの動画を見て下さい。
荒賀龍太郎選手と植草歩選手が中段逆突きの踏み込みについて説明しています。
正解🤗✩
でも全部大切!!!#Going! #神業ライブラリー #中段突き #佐合尚人 pic.twitter.com/020YxEEZTG— 植草歩(JAL) (@ayayumin) August 10, 2017
二人とも後ろ足について説明しています。
逆突きを突く時は前足よりも後足が大切。
中段突きは、後ろ足で強く蹴って床を押して体を押し出します。
普通に後ろ足で床を蹴るのではなく、
後ろ足が地面を蹴っている時間が長くなるように
足の親指を意識してギリギリまで押し出します。
逆突きで踏み込む際は、足の親指に全体重をかけて押し出します。
荒賀龍太郎選手の動画では0:38〜から詳しく解説しているので参考にして下さい。
後ろ足に全体体重を掛けることで、腰をスムーズに回転させることができます。
こちらの動画にもあるように、全体重を後ろ足にかけて踏み込むと、
前足を着地した瞬間には全体重を前足に移動させることができます。
体重が移動する瞬間に一瞬で腰を切って矢を放つようにして逆突きを突くことで
逆突きの間合いが伸びます。
体を前傾させて、引き手を強く引いて突く手を伸ばす
1990年台から2000年代までは、日本人選手は背筋を真っ直ぐにして中段逆突きをする選手が主流でした。
しかし、空手が世界にどんどん広がるにつれて、世界中で空手がアレンジされ始めました。
特にヨーロッパ選手による空手のアレンジが進み、逆突きも変わってきました。
大きな変化は逆突きの際に体を前傾させるようになってきたことです。
これは空手のルールの変化が影響しています。
過度な接触を反則として厳しく取るようになってから、選手たちは間合いとスピードを重視するようになったからです。
→日本空手協会と全日本空手道連盟の組手の微妙なルールの違いを解説
その結果、逆突きも間合いとスピードの研究が行われて「体を前傾させる」という進化をしました。
体を前傾させることで、拳の位置が前に出て、肩甲骨が前に出やすくなります。
その時に引き手を強く引けば、腰をスムーズに切ることが出来るようになって突きが伸びます。
この時、腰を中心に体をクルッと回転させてはいけません。
「空手の移動基本は前足のつま先を固定すると早く動けます」こちらの記事にも書いたように、体の左右をバラバラにして右側と左側をスライドさせるように腰を切ります。
腰を切ることで、逆突きが加速し前方に飛び出すようになります。
逆突きが得意な植草歩選手も説明しているように、
大きく踏み込んで伸ばして突くことが間合いを伸ばす秘訣です。
回り込むようにして大きく踏み込む
逆突きを踏み込む位置を意識すると間合いを伸ばすことができます。
お互いに左手を前に出しているオーソドックス構え同士を考えます。
相手は左手を左足が前に出ているので、自分の左足の前にはスペースがあるので、
逆突きはスムーズに踏み込むことができます。
自分が踏み込みやすい状態は相手にとっても、踏み込みやすい状態なので
相手からカウンターの可能性もあります。
相手からのカウンターを避けるためには、前足は相手の体の下を目標に踏み込んでください。
十分に踏み込めないと、逆突きを受けられて後の先のカウンターを取られてしまいます。
相手が右構えのサウスポーの場合を考えます。
この場合は、自分の左足の前に相手の前足があるので、踏み込みにくい状態です。
相手がサウスポーの場合は、相手の外側に回り込むようにして踏み込んで下さい。
絶対に内側に踏み込まないで下さい。
内側に踏み込むと、アッサリとカウンターを取られます。
踏み込む時には、自分の前拳で相手の前拳を抑えるようにして回り込みながら行って下さい。
こちらの動画を見て下さい。
荒賀龍太郎選手がサウスポー相手に中段逆突きを行っています。
外側から回り込むようにして踏み込んでいることがわかると思います。
相手を押して残心を取る
逆突きは相手に遠い方の手で突くので、間合いが潰れることがよくあります。
間合いが潰れてしまうと、審判は突きが伸びていないように見えるのでポイントになりません。
逆突きを突いた後に間合いを潰されないためにも、残心が必要になってきます。
残心は引き手を使って、相手を押し出すようにします。
引き手を使って相手を押した時に発生する反作用を利用して、
突き手を引き距離を取ります。
引き手で相手を押すことを応用して、
押す瞬間に相手の前拳を払えば、カウンターにも対応できます。
逆突きが使われるシーン
組手の基本技である逆突きはどのような場面で使われるのでしょうか。
遠い間合いから飛び込んで逆突き
間合いの外から一気に間合いを詰めての中段逆突きが主流です。
相手の攻撃を捌いてカウンター
「空手の組手で勝つために 身につけるべきカウンターの種類と練習方法」こちらの記事でも書いたように、
逆突きはカウンターでよく使われます。
カウンターは相手の攻撃を捌いてから技を出すことが多いため、
前拳で相手の技を捌きます。
前拳は受けに使っているので、突く手は後ろの拳になるので、逆突きがカウンターでよく使われます。
逆突き逆突きの連続技
逆突き逆突きの連続技は逆逆と呼ばれます。
刻み突き+逆突きのオーソドックスなコンビネーションではなく、逆突きから二本連続で突きます。
二歩踏み込むので遠い間合いから技を出す事ができるので、遠距離用の技として使われます。
しかし、技のモーションが大きいためスキが大きくなりやすいです。
2000年代までは主流な技でしたが、
スピードに重点を置かれるようになってからは少しづつ使われなくなってきています。
逆突きの得意な選手
逆突きを得意とする選手は多数います。
練習する時は自分のスタイルに合った選手の動きをよく見て、練習してください。
植草歩
https://youtu.be/rzw3mp_HdLA
永木伸児
https://youtu.be/V_ML1DcZWa8?t=2m43s
ラファエル・アガイエフ
まとめ
いかがだったでしょうか。
逆突きは空手の基本技です。
逆突きは組手では中心になるので、しっかりと身につける必要があります。
そんな大切な技である逆付きですが、
踏み込む足と突く手が反対になるので思うように間合いを伸ばすことができません。
この記事を参考にして、しっかりと逆突きを身に着けてくださいね。
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