空手には気合が必要です。
突きを出したときに「エイッ!」と大きな声を出せが、技もバシッとキマります。
気合いを出すことで突きに力とキレが発生します。
とはいうものの気合いを上手に出せている人は案外少ないのではないでしょうか?
特に空手を始めたばかりの初心者や子どもたちは空手になれるまでは気合いが出せません。気合いがなかったら技にスピードとパワーが生まれないだけでなく、試合ではポイントを取ることもできません。
そこで、今回は気合いを出せないとお悩みの方に向けて、気合いを出すための方法をご紹介します。
僕はこの方法を使って子どもたちに気合いの出し方を伝えています。その結果、子どもたちはすぐに大きな気合いを出すことができています。
気合いが出せないと悩んでいる方は是非参考にしてくださいね。
子供が気合いを出せない理由
空手では気合いが必要不可欠です。気合いがないのは空手じゃないと言って過言ではないでしょう。
子供が練習で気合いを出せないのは一体なぜなのでしょうか?
多くの子供達を見てきた私の経験上、次の3つの理由があると思っています
恥ずかしがっている
あなたも小学校の頃を思い出してください。
休み時間は大きな声を出して走り回って入るけど、授業になると途端に存在を消すヤツ。
休み時間と授業ではまるで別人のようになっているヤツってクラスに数人はいたはずです。
空手も同じで休憩時間ははしゃぎまわっているけど、練習になると声がでないなんて生徒はいます。
大きな気合いを出すことに慣れていないので、恥ずかしさや照れがでてきて気合いを出すことができなくなっているのです。
気合いを出すことが習慣づいていない
突きや蹴りを出すと必ず気合いを出します。技と気合いはセットなんです。
このことは空手を長年やっていると自然と身についてきます。気合いを出すことを意識せずとも自然と気合いが出すことができます。
しかし、空手を習いはじめの初心者は気合いを出すことが体に身についていません。
「気合いを出す!」と意識をしていないと気合いが出てきません。
気合いを出すことが体に身についていないので、技を出しても気合いが出てこなくなります。
気合いの出し方がわからない
あなたは気合いの出し方って教えられたことありますか?
きっと「「エイッ!」と腹から大きな声を出しなさい」と、教わったのではありませんか?
実は空手の気合いには出し方があります。気合いの出し方を理解せずに気合いを出すことができません。
気合いの出し方を知らないので、気合いが出ないというのは案外多いはずです。
気合いが自然に出る習慣を身につける方法
気合いを出せないのは気合いを出す習慣が身についていないからです。
習慣とは一度身につくと当たり前のようにできるようになります。身についた習慣はやらないと何かモヤモヤが残ってスッキリしない感覚すらあります。
例えば、朝起きたときに顔を洗いますよね?日本人のほぼ100%が習慣担っていると思うこの行為ですが、仮に朝起きても顔を洗わないとします。
なんか嫌な感じがしますよね?
これと同じで、空手の気合いも習慣になってしまえば何の違和感もなく気合いを出すことができるようになるのです。
そこで、空手の気合いを習慣づける方法をご紹介します。
気合いを出す練習を行う
まずは気合いを出す練習を行いましょう!
その場基本で正拳突きや移動基本で追い突きの練習は行っていても、気合いを出す練習を行っている道場はかなり少ないと思います。
気合いを出すということは慣れている人にとっては当たり前かもしれませんが、空手を習い始めたばかりの小学生にとっては、気合いを出すのも一苦労。
どうやって出せばいいのか?どんな気合いを出せばいいのか?不安だらけなんです。
気合いを出す練習をしっかりと行えば、自然と気合いが出るようになってきます。
すでに気合いを出すことが習慣になっている人にとっては意味のない練習だと思っていませんか?
いえいえ!そんな事ありません。気合いを出す練習を練習メニューに取り入れることで、生徒たちの集中力と空手の稽古へのモチベーションを高めることができちゃうんです。
気合いを出す練習では、みんなで大きな声を出します。まるで試合前の円陣組んで気合いを入れているような雰囲気になるので、その後の練習への打ち込み具合もガラッと変わってくるのです。
練習中は常に気合いを出すこと
皆さんの道場では練習中はずっと気合いを出していますか?
その場突きや移動基本では10本目の最後の突きだけではないでしょうか?
私がおすすめしているのは、練習中はすべての技に気合いを出すことです。
1本目から9本目までは無声で行って、最後の10本目だけ気合いを出すというのでは気合いを出すことを習慣つけることはできません。意識的に気合いを出さないよう声が出なくなるためです。
練習では常に気合いを出すようにしてください。
正しい気合いの出し方
気合いを事前に出るようにする方法がわかったと思うので、ここで正しい気合いの出し方をご紹介します。
せっかく身につけた気合いを出す習慣も、間違った気合いの出し方では意味がありません。正しい気合いの出し方を身につけましょう。
腹式呼吸をで鼻で吸って口で吐く
呼吸の方法には腹式呼吸と胸式呼吸があるのはご存知ですか?息を吸ったときにお腹が膨らむのが腹式呼吸で、お腹が凹むのが胸式呼吸です。
空手では息を吸ったときにお腹が膨らむ腹式呼吸を使います。腹式呼吸のほうが多くの空気を取り入れることができるので、深い呼吸をすることができ大きな発生に繋がります。
また、呼吸の方法も決まっています。空手では鼻で吸って口で吐くようにしてください。口から吐くときは口をすぼめて「スーーー」と遠くに息を届かせるようにすることがポイント。
胸式呼吸と組み合わせると、鼻で空気を吸ったときにお腹を膨らませ、口をすぼめて「スーーー」と息を吐くときはお腹を凹ませてください。
気合いを出す瞬間はお腹を引き締める
「気合いは腹から出せ!」と言われたことは一度や二度ありますよね?お腹から気合いを出すって・・・意味不明と思ってしまいますよね。
実際に声帯は喉にあるので、絶対にお腹から出ませんがお腹から声が出るようなイメージを持つことは大切です。
どうやってお腹から声を出すようにするかというと、実は簡単。
気合いを出すときにお腹を引き締めてください。腹筋を固くすることと同じです。
私達は普段の会話ではお腹を使った発生をしていないので、日常会話ではお腹が固くなることはありません。これは喉から声を出している状態です。
空手では日常会話では使わない腹筋を使って気合いを出すので、発声の方法が変わってくるのです。
気合いは短くエイッ!
卓球の福原愛選手の気合いは「サーーーー」。同じく卓球の張本選手は「チョレイ!」です。また、ハンマー投げの室伏広治選手の気合いは「うおおおおぉぉぉぉ」です。
これらの選手の気合いは伸ばしていることに特徴があります。
空手の気合いは伸ばすのではなく「エイッ!」と短く出すようにしてください。気合いを短く出す理由は、技に切れ味を出すためです。
実は空手は力を入れている時間が極端に短いです。99%は脱力をしていて、力を入れるのは1%もないくらいです。ではどんなときに力を入れるのかといえば、技をキメるときだけ。それ以外は脱力をしています。
空手の突きのスピードを早くするための方法を空手歴20年の僕が解説
その瞬きほどの刹那的な瞬間に大きな気合いを短く出すことで爆発的な力を込めることができるのです。まさに一撃必殺です。
ただ、空手にも例外的に長い気合いを出すときがあります。それは、技を決めたあとの残心です。残心とは相手への攻撃後、倒れた相手からの反撃に備えた構えのこと。この残心の時だけは、長い気合いを出す選手もいます。
まとめ
この記事では、空手で気合いが出せない小学生たちのために自然に気合いが出る方法をご紹介しました。
空手を習いたての子どもたちが気合いが出ないのは次の3つの理由からです。
- 気合いを出すことを恥ずかしがっている
- 気合いを出すことが習慣として身についていない
- そもそも気合いの出し方を知らない
きっとあなたの道場の気合いが出ない、気合いが小さい子供たちの原因もいずれかの理由です。
気合いを出すためには「気合いを出す習慣を身につけること」です。
そのためにも「気合いを出す練習」をしっかり行うことが大切です。
正しい気合いとは
- 鼻から吸って口で吐く腹式呼吸で、
- 腹筋を締めた発生方法で、
- 短く大きく「エイッ!」と
気合いを出すことです。
気合いを出せばいいか迷っている場合は是非参考にしてくださいね。