空手を練習するためには空手道着が必要です。
空手道場に入門して間もない頃はジャージでも練習していてもいいでしょう。しかし、いつまでもジャージで練習しているとかっこ悪くなるし、空手家になった感じがしません。
空手道着を買おうと思っても実は、種類も形も素材もバラバラです。これから空手を始めようと思う人はどれを買っていいのか迷ってしまいます。
空手道着の選び方と買い方を紹介します。

空手道着とは?
空手道着は空手を習っている人にしか必要のないもの。空手着とはどんなものなのでしょうか?
まずは、空手着の種類や素材について詳しくご紹介。
空手道着の形
空手道着は長袖長ズボン。袖は手首が完全に見える長さ。裾はくるぶしが完全に見える長さ。
上着とズボンの2つで構成されている。
上着の腰回りの内側には左右それぞれにヒモがあり、空手の練習で激しい動きをしても道着がはだけないようになっている。女性用の空手道着には、腰回りのヒモに加えて胸の部分にも固定用のヒモがある。
フルコンタクト系の空手は少し形が違ってる。袖は半袖の道着で、ズボンの裾はカカトまで隠れるくらいの長さのものもある。
フルコンタクト用の空手道着で寸止め空手を稽古してもいいが、ズボンの裾が長いので動きにくい。寸止め空手を採用している伝統空手は動きのスポードがかなり早いので、くるぶしまでの長さの方が上達も早い。

伝統空手の空手着の規定
伝統派空手では空手道着への明確な規定があり、道着の規定を守らないと試合では失格になる。

- 上衣の袖の空きは、袖全体にわたって袖と腕の間が8~20cmなければならない。
- ズボンの空きはズボンとズボン全長にわたってズボンと脚の間が8~20cmなければならない。
- 上衣の袖の空きは、袖全体にわたって袖と腕の間が8~15cmなければならない。
- ズボンの空きはズボンとズボン全長にわたってズボンと脚の間が8~15cmなければならない。

空手道着と柔道着との違い
空手着も柔道着も一見すると同じように見えるが、作りはまったく違うので詳しく紹介しよう。くれぐれも間違って柔道着を買わないように気をつけよう!
柔道着は引っ張られても破れないように丈夫に作ってある
柔道では、「つかむ」「引っ張る」「投げる」の動作があるので、道着はかなり強い力で引っ張られる。そのため、柔道着は引っ張る力に耐える必要があるので、かなり丈夫に作られている。
袖から腹のあたりまで「刺し子縫い」がしてあり、生地も二重になっている。
ズボンも寝技の時に掴まれたり、引っ張られたりするので分厚い生地で作られている。柔道着は全体的に破れないようにかなり丈夫に作られている。

空手道着は動きやすいように軽く作られている
空手にはつかむ・引っ張るという動作が無いので、空手道着の生地は柔道着と比較すると薄い。
空手はスピードを求められるので、動きやすいように素材も軽い。生地が薄いので組手の最中に空手着が破れることもあります。
空手素人が遠くから見ても柔道着と空手着を素人に見分けることは難しいです。
こちらは空手着↓

こちらは柔道着↓
ひと目見ただけだと、空手着と柔道着の違いわわからない。触ると感触が全く違う。
空手着も柔道着も選択するときは大変だ。日常の洋服よりも重く、水も吸収してしまうので乾きにくい。特に冬場は乾燥するのに2日かかることもある。除湿機があると良い。

空手着の寿命は?
空手着の寿命は5年〜7年です。
交換の目安は空手道着が汚れて全体的に黄ばんできたり、生地がボロボロになったら寿命。
汚れやすい部分は脇部分だ。脇に直接触れる部分なので入念に洗わないと臭いのもとになる。高校や大学の空手部の部室が臭いのは、道着の脇部分の匂いが原因なことが多い。ファブリーズをして対応している部員もいるが、染み付いた臭いは取れないので、しっかり洗うことをおすすめする。
ボロボロになりやすい部分はズボンの腰回りだ。空手道着のズボンはヒモで縛って固定するので、ヒモが擦れてぼろぼろになってくる。

子どもの空手道着の購入を考えている場合は、少し大きめの道着の購入をオススメしよう。
子どもの成長は早いので、空手道着の寿命が来る前に、子どもの身長が伸びて着れなくなるのはもったいない。子どもの道着を購入の際は、身長が伸びるので成長に合わせて買い換えるよりも、やや大きめの空手道着の購入をオススメする。
長く使用できる空手着は、その他の習い事のユニフォームと比較するとコスパが高い。長く使う道着だからこそ、安い道着を購入するよりも、素材がいい高級品を選びたい。

空手道着の種類とは
空手着にはいろんな種類があります。組手用、型用、オールラウンド用があるので、あなたの空手の指向によってを選ぶとよい。
組手用の空手道着

組手用の空手道着は薄くて軽い生地を使っていて、全体的に細めのシルエットだ。スピードを求められる場面が多いので、少しでも早く動けるように軽量化されている。
道着の生地がかなり薄いので、速乾性に優れていることに対して、破れやすいことがデメリットだ。

型用の空手道着

型用の空手道着は、生地が厚くシルエットは大きめに作られています。
技を極めた時に道着がヒラヒラと舞わないように作られている。また生地が厚いので、技を極めた瞬間には「ビシッ」と道着が擦れる音を聞くことも出来る。型専用の道着で型をすると、型が美しく映えるのである。
型用の空手道着は重くゴワゴワしているので、通常の練習には不向きだ。型の大会に出場する場合のみ型用道着を着用すべきです。

組手にも型にも使えるオールラウンドの空手道着
組手にも型にも向いているオールラウンドの道着もある。
生地も薄すぎず厚すぎないので練習用に最適だ。空手の試合に出る予定が特にない場合や練習で使う道着はオールラウンド用の道着を選ぶとよい。
また、子どもの道着の場合もこのオールラウンド用の道着が適する。
番外編:カラー道着

青や黒のカラー道着も一部の店舗で取り扱っている。
「ストリートファイター」というゲームの影響で海外ではカラー道着を着て練習をしている人も見かける。日本でカラー道着を着ると確実に浮くので注意が必要だ。
また、カラー道着を着て試合に出ることはできないことも覚えておくこと。

空手道着の選び方と買い方
オーダーメイドが一般的
空手道着はオーダーメイドで購入するのが一般的。
スポーツショップやアマゾンで安く売っているものもあるが、あまりオススメしない。オーダメイドで発注して、自分に適したサイズを選ぶほうが空手の上達も早い。
オーダメイド方法は、空手道場の先生に言えば、大半はOKだ。先生が空手道着のオーダーメイドを受け付けていない場合は、各メーカーのWEBサイトから自分で注文しよう。
オーダーメイドで注文をしない場合は、専門店には身長に合わせて5センチ刻みで道着が用意されている。自分に合ったサイズの道着を選ぶようにする。

種類を選ぶ
空手着には組手用と型用とオールラウンド用の物があるので、自分に合った用途の空手着を選ぶ。
空手道場で練習するだけの目的であったら、オールラウンド用を選ぶと良い
採寸する
空手道着は慎重に合わせて細かくサイズがある。
刺繍や流派のマークを決める
採寸が終わって道着の形が決まったら、最後は名前と流派のマークを入れる。
名前の刺繍は文字数によって値段が変わる。
一般的には名字だけを入れることが多いが、女子選手は下の名前を入れる場合もある。
刺繍に入れる文字の他に文字のフォントと刺繍の色も選ぶことが出来る。
流派のマークは入れない場合が多い。
日本空手協会は胸に流派のマークがないと試合に出場できない場合がある。
関連記事:日本空手協会と全日本空手道連盟の組手の微妙なルールの違いを解説
注文する
空手道着についての疑問
空手着の相場は?
空手着の平均的な相場は12,000円〜20,000円だ。
これに加えて、名前の刺繍や流派のマークをつけると値段も上がる。
子ども用の空手着の相場は7,000円〜12,000円ほどだ。
高い道着と安い道着との違い
高い道着と安い道着は一体何が違うのか?
ひとつは道着の生地の厚みが違う。当然だが、厚手の生地を使った道着のほうが値段が高くなる。
空手着は縮むのか?
「空手着は縮むから少し大きめを買いなさい」と昔はよく言われた。
しかし、今の空手道着は縮むことは無い。洗濯を繰り返して縮んだとしても2センチくらいだ。
また、178センチの様に175センチでも180センチでもどちらでも取れる場合は、小さな道着を選ぶ方が良い。空手着はウエストや袖周りが大きくゆったりと作られているので、自分のサイズよりも大きめの道着を買ってしまうと見た目が非常にみすぼらしくなる
自分の身長にジャストフィットしたサイズを選ぶこと。

子ども用の道着の選び方
子ども用の道着を選ぶ時にはどうすれば良いのか?
大きめの道着を選ぶ
子ども用の道着は今の慎重よりも、少しだけ大きい道着を選ぶことをオススメする。子どもはすぐに成長するので、道着が小さくなってしまう。
133センチであれば、135センチか140センチの空手着を選ぶこと。あまりにも大きいものだと動きにくいので、練習や試合の時に邪魔になる。
組手用や型用に分けることも不要なのでオールラウンドの空手道着を購入しよう。

大きめの道着の裾と袖を内側に折る
子ども用に大きめの道着を選ぶと、袖や裾から手足が出ない場合がある。そんな場合は、袖や裾を内側に折って縫い付けておくとよい。
空手の試合には空手着に対しての規定があり、手首とくるぶしが見えないと失格になる。
試合に出るためにも、大きめの空手道着を買った場合は、必ず手首とくるぶしを見えるようにしておくこと。
空手道着のかっこいい着方
ある程度の熟練者になると、空手道着の着こなし方で実力がわかるようになる。
道着が体にフィットしていてバシッ!としている人は空手の実力もかなりのもの。
反対に、ヨレヨレの道着で帯もゆるくなっている人を見ると弱そうに見えてしまう。
かっこよく道着を着こなす方法をご紹介。
紐は全て結ぶ
空手道着には上着とズボンに結び紐がついています。
ズボンには一箇所。上着には左右二箇所(女性用は胸の部分にさらに一箇所)。
全ての紐はしっかりと結びましょう。
紐を結ばないと、練習中や試合中にだけでなく歩いているだけで道着がはだけてきます。紐もダランと下がっていると、かっこ悪い。
道着の紐はしっかりと結んでください。
帯はヘソの下で、骨盤を締めるようにする
浴衣や着物の帯と違って空手道着の帯の位置はヘソよりも下です。
結び目が体の中心になるようにしてください。
骨盤をギュッと締め付けるように結ぶと強く締まり、力も入ります。
胸の部分を開きすぎない
高校生や大学生にありがちですが、胸の部分の筋肉を見せつけるために胸の部分をわざわざ開ける人がいますが、かっこ悪い。
誰も筋肉を見たいとは思っていません。
胸を開けることなく、しっかりときてください。
シワを伸ばす
空手道着を着て、帯を締めた後に上着のシワを伸ばしましょう。
帯を結ぶことに慣れていないと、腰回りやズボンがヨレヨレになってしまう。ヨレヨレの状態では、かっこよくは見えません。
しっかりとシワを伸ばしてビシッとさせてください。
まとめ
いかがだっただろうか。空手道着の選び方と買い方をご紹介してきた。道着でも空手道着と柔道着は大きな違いがある。
空手道着でも組手や型によっても違っている。
空手道着は一度購入すると何年も使うものなので、せっかくなら素材がよく自分のお気に入りのモノを選びたい。オーダーメイドで自分にジャストフィットしたもの選ぶと、空手の練習にも一層磨きが掛かるはずだ。
次は、空手に必要な道具についても知っておこう!特に、空手で組手を練習するためには拳サポーターと呼ばれるグローブが必要になってくる。