こんにちは。現役空手家のU-jinです。
さて、組手の練習をしていると「試合って怖くないの?」「組手は痛いの?」と質問をされることがあります。
空手をやったことがない人から見ると組手は恐怖!って感じますよね。
そこで、日本空手協会の組手の特徴を体験談を踏まえてご紹介します。
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日本空手協会の組手の特徴
日本空手協会の組手の特徴をご紹介します。
メンホーなしの素面状態
日本空手協会の組手試合はメンホーは使いません。マウスピースだけの素面状態です。
メンホーがないと相手の突きが当たる恐怖がある一方で、視界が広いので相手を見やすいというメリットもあります。
メンホーがないと呼吸も楽にできるので、試合で使うスタミナの消耗が少ないです。
拳サポーターは薄い
拳サポーターは白一色の薄いタイプを使用します。
人差し指、中指+薬指、小指の3つにわけて拳サポーターのはめます。
クッションがあまりないので、当たるとかなり痛いです。
階級なしの無座別級
全日本空手道連盟の組手は体重ごとに軽量級、中量級、重量級の3つの階級に分けられていますが、日本空手協会の組手は体重関係なしの無差別級で試合が行われます。
100キロ超えの大型選手と60キロ台の小型選手が戦うこともあります。
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【体験談】日本空手協会の組手に出場してみた
僕が日本空手協会の試合に出場してみたので、その印象をご紹介します。
試合時間場短い
日本空手協会の試合は3分間一本勝負です。時間内に一本を取ると、試合終了です。
全日本空手道連盟の試合では8ポイント差をつけないと試合が終わらないことと比較をすれば、試合はあっという間に終わります。
日本空手協会のポイントは突きと中段蹴りが技あり、上段蹴りと倒してからの有効打が一本です。
試合が始まってすぐに上段回し蹴りが決まれば、試合時間2秒なんてこともあります。
連盟の試合でいえば、2ポイントをとれば試合が終了するので、組手試合が結構早く進みます。
間合いが狭い
日本空手協会の間合いは狭いです。武道空手を追求しているのでしっかりと当てることが大切なのでしょう。
特に突きは連盟の間合いと比較すると3センチくらい近いです。
日本空手協会の組手ではメンホーがありません。拳サポーターもかなり薄い。メンホーが無いことと拳サポーターが薄いことを考慮すると、体感ではもっと間合いが近く感じます。
連盟でポイントになるであろう突きは、協会の試合では浅いと判定されることも多々ありました。
蹴りの間合いは同じ印象です。
結構当たる
日本空手協会の組手の間合いは近いので、結構当たります。
相手に当ててしまって鼻血が出ても反則にならずポイントになることもありました。
鼻血を出された方としては、かなり頭にきます。そのため、試合が荒れることもありました。
全国大会は素手なので、超怖い
日本空手協会の全国大会では男子のみですが素手で組手試合を行います。
素手で組手をするとかなりというかめちゃくちゃ怖いんです。
素手は軽いので突きのスピードが早くなるし、拳サポーターをつけないので突きが小さくなります。その上、かなり硬い。
先にも説明したように、日本空手協会の組手は結構当たるから組手の試合は緊張感がかなり高まっています。
そのせいか組手の手数は少なくなります。1分以上も技を出せないという試合も珍しくありません。お互いが間合いの取り合いです。
実際の2018年の全国大会の試合の様子はこちら
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全国大会で歯が折れた瞬間を目撃!
僕が全国大会に出場したときに目撃したのですが、組手で歯が折れた試合がありました。
出会いで上段逆突きが決まって、前歯が3本折れた。というか砕けていました。
全国大会に出場するようなレベルの選手なので、突きのパワーもスピードもあります。空手って怖いなと思った瞬間でした。
まとめ
日本空手協会の組手の試合に出場してその印象をご紹介しました。
日本空手協会は武道空手を追求する団体なので、試合も最低限の防具のみで試合が行われます。間合いも近く、相手の攻撃が当たることもあります。
当たる前提で試合が行われることもあるので、選手たちの気迫や緊張感は研ぎ澄まされます。
試合も1本勝負なので、技ありである突きを二本決めると試合が終了します。
一撃に掛ける思いが強いのが日本空手協会の組手です。