- 刃牙で出てくる技って実際に再現できるの?
- バキシリーズのかっこいい技を知りたい
「オレ流空手」を読んでくれてありがとう!
この「オレ流空手」を読んでくれているあなたは少なからず空手や格闘技に興味があるはず。そんなあなたはもちろん「刃牙」という漫画は知っているだろう。
20年近く連載されているバキシリーズの中には、空手家が憧れる技や真似したくなる技がたくさんある。
この記事ではバキで使われた技の中から、かっこいい技と再現する方法を紹介する。
本記事の内容
- バキで使われたかっこいい技の紹介
- 憧れのバキの技の再現方法
こんな方におすすめ
- バキの技を知りたい
- バキの技を再現したい
オレも長年の経験から、バキの技の再現に成功したぜ!キャオラ!
マッハ突き(音速拳):愚地克己
マッハ突きとは神心会の愚地克己が得意とする技だ。突きを放つときに、すべての関節を同時加速させることで、末端の拳が音速を超えるという原理だ。音速を超えた拳からはソニックブームが発生し、「パンッ!」という乾いた音が発生する。
音速は秒速340mなので、突きの移動距離を1mとすれば、突きが0.003秒で行われる計算になる。
この音速拳を一言で言うならば、「めちゃめちゃ早い突き」。こう聞くと頑張ったらできそうな気がしてくるから不思議だ。
音速拳を生み出すための最大のポイントは、全身の関節の同時加速だ。
体に関節を増やして可動域が増えることをイメージして、加速部分を増やす。仮想の関節を増やすことで驚異的なスピードを得ることができるのだ。
空手家ならきっと一度は練習したはずだ。そして最終的には口で「パンッ」って言っちゃってる自分に気がつく。
音速拳を繰り出す際には注意する点がある。
それは、拳が音速を超えたときに発生する衝撃波だ。愚地克己もそうだが、音速を超えたときの衝撃で自分の拳を痛めてしまう可能性が大いにある。実際に愚地克己も音速拳を出した際は拳がボロボロになってしまった。
こんな腕になると空手の練習どころか、日常生活に支障が出てくる。骨見えちゃってるし。
最終的に愚地克己は当てないことで腕が弾けることを回避しているようだ。
正中線四連突き:愚地克己
マッハ突きと同じく愚地克己の技。正中線とは体のど真ん中の縦線だ。この正中線上には人間の急所がたくさん存在している。この正中線上にある急所を金的→水月→喉→人中の順で一挙動で打ち込む技こそが正中線四連突きだ。
空手では松濤館の型にあるジオンのように三本突きまでは見たことがあるが、四本突きはオレの知る限りでは聞いたことがない。神心会オリジナルの技だろう。
この技はなぜかわからないが人間が発狂寸前に追い込まれる危険な技だ。
実際にオレも若い頃に正中線四連突きをやってみたことがある。結果は二連撃で止まってしまった。おそらく突きのスピードが遅かったことと、自分を発狂寸前までに追い込めていなかったことができなかった原因と考えられる。
とにかく急いで蹴りや突きを出すことができればいいのだが、やはり常人ができる技ではないことは確かだ。まだまだ練習が足りないな。
御殿手(うどぅんでい):範馬勇次郎
うどぅんでいは範馬勇次郎が使った技。御殿手は技というよりも歩法。
正中線を真っ直ぐに維持した状態で、体から一切の左右の揺れをなくす。その状態で歩くと、体から全てのスキがなくなるのだ。
御殿手は相手の間合いを詰めるときに効果を発揮する。例えば、組手試合で相手にスキがなく間合いを詰めることができず、攻め込むことができなかったとき、この歩法を使えば一気に間合いを詰めることができる。
決してノーガードで歩いていると思われないはずだ。
驚くことにこの技はすでに実現されているのだ。
まったくのスキがないことがこの動画からよく分かるから恐ろしい。
御殿手は名前から察するように、沖縄空手の技であり本土には伝わっていない特殊な技術が必要になる。
実はオレは過去に一度だけ、試合中にこの御殿手を使ったことがある。試合中に硬直しお互い隙がない。現状を打破するために奇策として繰り出した。
結果は散々なものだった。
ただただ、相手に向かってトコトコと歩いているだけになってしまい、ワンツーをキメられてしまったのである。自分の正中線が揺れていたのか、歩法が違っていたのか詳細は不明だが、オレレベルの空手家が実践で使うためにはまだまだ道のりがありそうだ。
オレの御殿手は散歩のようだったと酷評されちまった。範馬勇次郎レベルでなければ使えないようだ。
前羽の構え:愚地独歩
前羽の構えは愚地独歩オーガこと範馬勇次郎戦に使った空手の技だ。技というよりも構え方なので、空手経験者にとっては、前屈立ち、後屈立ち、ナイハンチ、三戦などと同じカテゴリだ。
両手を鳥の羽のように前に出して構える。
前羽の構えを行うことで、技の制空圏に相手が侵入しても技が出せないほどのプレッシャーを与えることができる。
オレも空手の組手試合で前羽の構えを使用した過去がある。使った直後、相手はオレとの距離感がわからずに、距離という感覚を消失させしどろもどろする状態に追いやることができた。
相手が間合いを取ることに手間取っている状態で、技をだしてきたので、おれは前羽の構えの状態から逆突きのカウンターを放ち有利に試合を運ぶことができた。
ちなみに「ダイの大冒険」では、最大の敵である大魔王バーン(若い方)も前羽の構えを使っている。
バーンは前羽の構えを「天地魔闘の構え」といっているので、おそらく流派が違っているのだろう。
天地魔闘の構えの構えの秘密は、天とは攻撃、地とは防御、魔とは魔力に使用のこと。つまり3動作を一瞬で出すということにある。
一度に攻撃と防御と魔法が繰り出される。
前羽の構えは、カウンターを狙うときに役立ちました。
剛体術:範馬刃牙
剛体術は主人公の範馬刃牙が鎬紅葉との戦いで使った技だ。技を当てる瞬間に前身の関節を固定することで体重の全て突きのパワーとして使うことができる。
例えば、自分の体重が70キロだとすると、剛体術を使えば70キロの重さの拳を作ることも可能です。
パンチ力というのは腕や肘、肩、腰などの関節が緩んでいると、その緩みから少しづつ力が抜けていく。逆に全ての関節に緩みがない状態は、体を一つの塊と考えることができる。
範馬勇次郎が例えたように、体重を65キロとするなら65キロの動くボーリングの球のように考えることができる。
65キロのボーリングの球が突きのスピードで衝突するのだから、それはそれは破壊力が大きくなるのだ。
実は、この剛体術は空手の「極め」に近い考え方で、空手家にとってはとても参考になる技だ。
オレたち空手家は日々の稽古でキメを意識して稽古をしている。突きが相手に届く瞬間に腰を切って引き手を取って全身に力を入れることで、キメを作っているはずだ。
剛体術を使うときの気合は「チャリィィィイィ」と決まっている。ここは絶対に外せない。むしろ「チャリィィィィ」があれば剛体術だ。
ちなみにオレは基本的には常に剛体術を使っているぜ。技の一つ一つに重みを出すために日々稽古の毎日だ。
関連記事:空手の一撃必殺の究極の奥義技が【追い突き】である理由?
消力(シャオリー):郭海皇、範馬勇次郎
郭海皇が使ったシャオリーは空手家だけでなく、格闘技に携わる人間にとって憧れの技だ。体から一切の力を抜くことで、相手の打撃を無効化することができる。
どんな強力な攻撃を受けても、シャオリーが完成されていれば威力を無効化できる。
中段突きや回し蹴りを食らったとしても、ダメージゼロで対応することができる。上級者になれば、上段からの斬撃に対してもシャオリーを発揮させることで一刀両断されることを防ぐことができる。
攻撃を当てない寸止め空手では、直接攻撃が当たることが少ない。そのため、防御のためにシャオリーを使う機会があまりないかもしれない。
しかし、シャオリーを一度身に着けると怪我をすることは少なくなる。万が一交通事故にあったとしても、シャオリーを発揮すれば重症を防ぐことが可能になるのだ。
ここまで説明でシャオリーは防御の技と思っているだろうが実は、シャオリーは攻めに使うことも可能だ。
究極のリラックス状態から究極の緊張へと緩急を作ることで究極の打拳が完成するのだ、
攻めシャオリーを使えば、片手でコンクリート壁を壊すこともできる。ただし、コンクリートを破壊するほどの破壊力があるということは、同時に同じ大きさの衝撃が自分の拳に返ってくるということ(作用反作用の法則)。しっかりと拳を固めないと、怪我をしてしまうから、拳が固まっていないうちから攻めのシャオリーを使うことは要注意だ。
拳を固めるための練習には巻藁をつくのが最適だ。こちらの記事で巻藁を作った方法を参考にしてほしい。
このブログでも空手には力は不要と伝えていまる。力が入って力んでしまうと、予備動作を生み、相手に攻撃を悟られてしまう。そういった意味では、シャオリーは空手の究極であり完成形だ。
消力を目的に空手の稽古を行いましょう!
関連記事:空手の突きは背中の筋肉を使うこと。肩の力を抜くとまっすぐ突けます
握撃:花山薫
花山薫の得意とする技。体の血流を強力な握力で止めることで、行き場の失った血液の圧力が高まり、体の内部から破裂させるという乱暴な技。
握撃をするために必要ことは握力だけ。必要な握力は10円玉を曲げるくらい。このため、握撃を使いこなすことができる人はかなり限られてくる。
花山薫は小学生の頃から握力に目覚ましい才能を見せている。重ねたトランプを引きちぎる、瓶を少し小さくするなど人間離れした才能です。やはり常人には難しいかもしれません。
破壊力=体重×スピード×握力
この公式は有名だろう。アインシュタインが特殊相対性理論から導き出した「E=mc2」、複素数と円周率と実数を結びつけるオイラーの公式「eiπ=1」にも匹敵する美しさだ。
つまり、握力が強いということは破壊力が大きいということ。
破壊力は次の公式で導き出されるので、握力が強いことは破壊力が強いことに直結します。
トランプちぎれないし、瓶も小さくできないからオレは無理。
回し受け:愚地独歩
多くの技の引き出しを持つ愚地独歩は空手家にとって愛されキャラだ。
回し受けは愚地独歩が度々使っている究極の受けだ。この回し受けを身につけることができれば「矢でも鉄砲でも受けきること可能」と本人である愚地独歩は話している。
回し受けは上段受け、外受け、内受け、下段払いなど全ての要素が詰まっている究極の受けだ。マスターするためにはこれら全ての受けができることが大前提となる。未熟な空手家が練習しても形だけの回し受けになってしまいまる。
回し受けは主に剛柔流で使われています。剛柔流で空手をやっている人は練習している人も多いと思います。回し受けが使われる型は、スーパーリンペイ、アーナン、ウンスーなど上級の型に使われています。
オレは風呂場のシャワーで回し受けの練習をしているぜ!まじで濡れねー。
散眼:愚地独歩
散眼は古代インド憲法で僧侶たちが四方から迫ってくる無数の矢を払い切るために編み出した伝説の技。愚地独歩が使っていました。
左右の目をそれぞれ独立して動かすことで視野を広くすることができ、手数の多い技でも対応できます。
手数が多い相手や、スピードがある選手と試合をするときに散眼を使えば、攻撃を受けることができます。残念ながら練習方法は不明です。
散眼を使えば、手数の多い相手でも怖くない!
転蓮華:烈海王、範馬刃牙
烈海王が使った技。相手の首の上であぐらをかいて、自分の体重を使って相手の首を折るという技です。蓮の華が転がるというイメージが技名の由来。とても危険なので絶対に使ってはいけません。
ここだけの話ですが実は私自身、一度やった転蓮華に挑戦したことがあります。相手の首の上であぐらをかいて回った瞬間に、相手は私の体重で倒れてしまった。
私は70キロ以上あるので、相手の首を中心に回転する事はやはり難しいようです。あなたが軽量級で体重が軽ければ、成功するかもしれません。
天蓮華を使おうとしても、相手の頭での座禅が難しいぞ
鼓膜破り:ガイア
ガイアが使った技。大きな声を出して、相手の鼓膜を破るという単純明快な技。この技を使うと、数秒間相手は行動を制限されることになります。
空手でも技を決めるときに気合を出しますが、それとは比較にならないくらいの声量が必要です。
体育館などの室内で鼓膜破りを使うと、声が反響します。試合を見ている観客やその他の選手にも影響が出る可能性があるので、使う際は周りをよく見てから実行しましょう。
私は試合中に鼓膜破りを使います。しかし、これまでの試合の中で相手の鼓膜を破ったことはありません。鼓膜破りを使うと自分の鼓膜も敗れる可能性があるので、無意識のうちにセーブしているのかもしれません。また、メンホーを使った組手試合の場合は声がこもってしまいます。素面よりもさらに大きな声量が必要になります。
紐切り(斬撃拳):鎬昴昇
鎬昂昇がバキに使った技。貫手で相手の皮膚を突き破り、皮膚の下にある神経を引きちぎるという技。
拳を上にして構えた状態で突くと、拳が180度しか回転しません。この場合、引きちぎるときに一瞬拳が止まってしまい、スキが発生します。鎬昂昇は拳を通常とは逆に回した状態で構えることで、360度回転の突きを開発しました(写真参照)。360度回転する突きでは、相手の神経に指が引っかかると同時に、引きちぎることができるので、スキが生まれません。
技のポイントは貫手です。相手にしっかりと突き刺さるように練習してください。
鎬昂昇は兄の鎬紅葉に対して首元を狙って視神経を破壊しました。しかし、実際私が試したところ首には残念ながら視神経は通っていないことがわかりました。視神経は眼球の裏から直接脳につながっているので、紐切りで相手を失明することはできません。
六波返し:愚地独歩
愚地独歩が天内悠に対して放った技。相手の頭の縫合を外すという技。人体を破壊する殺法であるため、愚地独歩自身、存在してはならない技と認識しています。別の流派では「泉門打ち」とも呼ばれます。
指の形は五指折熊手を使ってください。
空手ではボクシングと違い素手で戦います。手の形を変えることができるので、技のバリエーションが豊富です。そういった意味では六波返しはとても空手らしい王道の技です。
組手では拳サポータを使っているので六波返しを試合で使うことはできないが、練習することはできる。サッカーボールなどを相手の頭に見立てて行えばいい。
うまくやらないと相手には単なるマッサージにしかならないのだ。
菩薩の拳:愚地独歩
若かりし頃の愚地独歩が究極の境地にたどり着いた証の技。人間が最初に握る形でありながら、菩薩もかたどる形。中指と薬指を自然に曲げ、人差し指と小指はやや伸ばす。脱力したときに形どられる拳の形です。
この拳の形で蚊を叩けば、「バチィィィ」ととんでもない音がします。また、敵意を消すことができるので、生きる達人こと渋川剛気に対しても間合いを詰めることができました。
コツカケ:愚地独歩
琉球空手に古くから伝わる技法。腹筋の操作で睾丸をお腹の中に引き上げることで、男の最大の急所である金的を守る技。
空手では試合時には金的を守るためにファールカップを装着する。コツカケをマスターすればファールカップが不要になるので、超経済的!それだけでなくファールカップ特有の股間のムレからも開放される。
実はオレは試合中は常にコツカケを使っている。がしかし、まだまだ未熟者であるのでいつ睾丸が落ちてくるか不安がある。そのため安全策としてフェールカップを補助的に着用している。なお、ファールカップのサイズはL。
コツカケをマスターすればファールカップから開放されるぞ!
三戦:愚地独歩
空手に古くから伝わる守りの型。空手の基本的な立ち方です。呼吸のコントロールによって三戦が完成されると、あらゆる打撃に耐えることができます。
片足をやや前に出して八の字にして立ちます。膝をやや曲げて、足の指で地面を掴むようにします。背筋をしっかりと伸ばして、背中に力を入れて構えてください。
鞭打:柳龍光、範馬刃牙
バキシリーズで初めて鞭打が登場したのは柳龍光が使ったシーンだ。肩から先の骨がないものとイメージしてください。腕全体が重い液体というイメージを持って腕を振れば鞭打を使うことができる。
鞭打は強烈な痛みを伴います。肉体は鍛えることで固くすることができますが、鞭打の攻撃対象は皮膚そのものです。前進が急所になるので、もはや受けることすら不可能です。
鞭打は柳龍光だけでなく、範馬刃牙、範馬勇次郎も使う。つまりある程度の武道経験者なら簡単に使うことができそうだ。
しかし、範馬勇次郎氏に言わせると鞭打は「しょせん女子供が使う技」と一蹴されています。鞭打をメインに使うことはプライドの問題で避けたほうがいいでしょう。
私は空手では鞭打を使ったことがありません。伝統空手で鞭打はコントロールされていない攻撃とみなされる可能性が高くカテゴリー1の反則になると思います。使う際は反則を覚悟して使ってみてください。
トリケラトプス拳:範馬刃牙
バキが対ピクルにつかった象形拳です。最近では宿禰くんに対しても使っています。
武道の世界では古来中国より動物の動きを真似て武道に応用するといったことが珍しくありません。
カマキリを真似た蟷螂拳、猿を真似た猿拳などなどいろいろな動物を真似ています。空手にも動物の動きをまねた型があります。ツバメの動きを真似た燕飛、鶴を真似た岩鶴などなどたくさんの型が動物を真似ています。
トリケラトプス拳はその名の通り、トリケラトプスを真似た型です。足を大きく前後に開いた前屈立ちの状態で、山突きを行っています。この形がトリケラトプスの角を表しています。
空手では山突きはバッサイ系の型に使用されます。山突き上段と下段を突くことにも使われるし、下段を相手のまたに入れて投げることもできます。
刃牙が使ったトリケラトプス拳は相手の体当たりを止めるために使っています。トリケラトプス拳を使うと、自分の体重を増やすことができます。しかし、武道の技術を使ってカバーできるのは体重×3までの相手です。それ以上重い場合は空手の技術を使っても対応が難しいです。
まとめ
刃牙シリーズは空手家に限らず、格闘技好きならハマったことがある漫画です。毎回出てくる技にはどれもかっこいいものや使ってみたい技ばかりです。
特に、空手家の愚地独歩、愚地克己は空手でも使うことができそうな技がたくさん出てきます。
漫画を読んだことがない人も読んだことがある人も技を真似てみるのも良いのでしょうか?
毎回の練習も楽しくなるはずです。